進撃の巨人 第一話「二千年後の君へ」

？？「俺の肉で窒息しやがれー！！」



放送前からかなりの期待の声が聞こえた話題作、進撃の巨人の第一話です
ＰＶなどからもアクションのスピード感、作り込みが注目されていましたが、その他の部分も抜群ですね。

突如現れた謎の巨大生物「巨人」の進撃によって壊滅的な被害を受けた人類が
自らを守るために巨大な壁を作り、その中の街で仮初の安寧を享受するようになった世界
１００年を超える月日を越えてようやく繁栄を取り戻したかに思われたそこに
それまでの常識を覆す程に巨大な「超巨大巨人」が登場、それが防護壁を打ち崩すと同時に
仮初の安寧もまた砕かれ、再び人類は巨人の脅威に晒される事になったのであった…みたいなこの話。

今回は、その仮初の安寧を「家畜の生活」として嫌い、探究心と自由を望む心に突き動かされ
壁の外の世界への調査に向かう「調査兵団」に憧れる少年、エレン
そのエレンに絶えず影のように付き添う、無口でぶっきら棒だけど献身的な少女、ミカサ
エレンと同じく外の世界に焦がれ、その必要性を説く理知的で少々内向的な少年、アルミン
この３人のキャラ紹介と、兵隊、両親などの大人を通じて描かれる彼らを取り巻く世界の現状風景
そして、突如現れた超巨大巨人によってその「世界」が砕かれ、彼らは巨人の絶望を目に焼き付ける事に…で〆


冒頭のアクションシーンの動きの派手さからして、アクションはすばらっ！なのは判るけど
この原作ってかなりアクション無しの会話もあるんですけど、そこはどうなんだろう？と思ったのもつかの間の事
１話の段階ではなんの問題もありませんね、会話に絡めた魚や馬跳びなどの様々な暗喩などを活かし
やっている事は会話一辺倒でいながら平坦なシーンにはしない
それでいて、やり過ぎて会話そのものの内容を阻害する事もしない、と実に丁寧です。

その演出力の高さも相まってか、今回も目玉のシーンは
冒頭のアクションを除けば「調査兵団長のフルパワー謝罪」「超巨大巨人の登場と、壁の崩壊」
そして「壁の中への巨人の襲来と、急激で残酷すぎる母との別れ」と、どれも悲惨で衝撃的なものでしたが
それがより一層強調され、原作で一度見たにも関わらず心苦しくなるような思いがしました
母親のシーンなどはアニメの都合も相まってか、原作の直接的なそれとは違えども
あの最後の言葉から大きくタメを効かせてのシーン展開は、原作の絶望感に勝るとも劣らずですね
アニメの質云々ではなく、単純な意味でとても「酷いもの」を見せられました。

アクションだけの「動」ではなくその他の作りも万全で最強に見える、のアニメ・進撃の巨人
この出来栄えのままで突っ走ってくれたら、昨日終わったばかりのジョジョに次ぐ
「難しい原作をよく消化した！感動した！！」な良作アニメになってくれるかもしれません、期待大です。





本当の強者は歩いたり走ったりの際に、体が上下左右に殆ど動かないというＧＪ部ＯＰテーマ中で、歩いてる綺羅々もそんな感じでした